防水工事中に漏水!?
こんばんは 工事部のJsです。
今施工している現場での出来事ですが、
ルーフバルコニーの防水工事施工中に下の階に漏水がありました。
施工中とは言え、工事の防水性能は既に発揮されている段階でしたので、自分の中では絶対に工事施工範囲外が原因の漏水だという確信がありました。
しかしそれを説明するのは非常に困難でした。
実際に施工現場を見ていただいたところで、施工に問題があるのでは?
と思われたり...。
疑いを晴らすには実証するしかないと思い、調査に踏み切りました。
(少々意地になってしまいましたが)
細かくは書きませんが、建物がかなり特殊な条件というか状態でして、本来外部にある場所が部屋によっては内部になっているというか...
まぁとにかく調査もしにくいのですが、漏水要因となり得る部位もたくさん考えられました。
漏水部周辺の建物構造はもちろん、過去の改修履歴や漏水の経緯etcを考慮したうえで、結局は散水調査しました
その結果はというと...
見事に下の階に漏水しました!
場所は雨水排水管です。というか、最終的に漏水の状況を考えると、そこしか考えられなかったので。
下の階の方によると、そこからの漏水は今回初めてというお話でしたが、おそらくそうではなく、漏水の量が微量だったために気がつかなかっただけで、かなり前から漏水していたと私は思っています。(天井裏の状況からも。)
今回の漏水メカニズムを簡単に説明すると、防水工事を施工したことによって、内部に入った水の逃げ道がなくなってしまい、いったんある場所に水が溜まった後、逆側に漏水してしまう、ということでしょうか。
ということは、防水工事をしたから漏水した!?っていうことでしょうか?
結果だけ見たら、そう考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は明らかに施工範囲外からの漏水でしたし、それを防ぎようがなかったわけですが、古い建物には時々こういったことがあります。最悪の場合は追いかけっこになることもあります...。
【施工責任区分と施工範囲】の問題。
これは非常に難しいところです。
工事の内容によっては施工する側として、前もってお客様に説明し、十分に理解していただくことも必要だと思います。
ちなみにこの建物は雨水排水管(鉄管)が露出しておらず、建物の内部を通っていました。
意匠上のこともありますが、管の性質やメンテナンスのことを考えると、やはり露出させたほうがいいのではないかと改めて思いました。
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